大人になってそろばんを再び学ぶのは、少し敷居が高く感じられるかもしれません。
通学や高額教材に不安を抱える方も多いですが、佐藤出版そろばんドリル1冊+家にあるそろばんだけで始める方法なら、費用も時間も最小限で済みます。
まずは、無理なく始めるためのポイントをまとめると:
これなら、独学でも一歩を踏み出しやすくなります。
では次に、大人がそろばんを始めにくい理由と、その不安をどう解消できるかを見ていきましょう。
大人がそろばんを始めにくい理由
大人になると、そろばん学習に対して心理的・金銭的なハードルを感じることが多いです。
しかし、1冊のそろばんドリル0+家にあるそろばんという方法なら、金銭的リスクも心理的負担も最小限。
最初の一歩が簡単なので、挫折しそうな心配もぐっと減ります。
また、数ある本で迷うより、小学校の授業で初めて習う感覚の内容を1冊やりきること自体が、意外と楽しく感じられるのも魅力です。

最初は『大人になって今さらそろばんをやっても意味があるかな…』と不安でした。でもドリル1冊だけなら、家で試せるという安心感がありました。これならまず一歩を踏み出せると思います。
佐藤出版「そろばんドリル」シリーズの特徴
佐藤出版のそろばんドリルは、幼児からの子どもがそろばんに初めて触れる流れを意識して作られた教材です。
進度がゆるやかで、大人の学び直しにも自然に馴染む構成になっています。
特に「そろばんドリル0(スタート)」は、そろばんの基本動作に重点を置いており、初めて学ぶ人でも無理なく取り組めます。
特徴的なのは、オンライン教室やそろばん塾でも広く採用されている点です。
佳日そろばん教室(おおぞらパス)などでも日常的に使われており、実際の指導現場で信頼されている教材です。
大人でも安心して取り組める理由
佐藤出版のドリルは「計算の基礎→基本の動作→ゆるやかなレベルアップ」という流れで作られています。
大人が学び直す際に不安になりがちな “急に難しくなる” “できないまま先へ進んでしまう” といった心配を避けられます。
大人が安心して使えるポイント
まずは「ドリル0」から始めるのがおすすめ
「ドリル0(スタート)」は、そろばんの持ち方・動かし方・珠の感覚をつかむ基礎が中心です。
この段階では、そろばんに慣れることが目的のため、大量の答え合わせが必要な内容ではありません。
そのため、解答集(別売り)がなくても安心して進められるというメリットがあります。
まずは1冊だけ試したい人にぴったりです。
計算よりも「手を動かす練習」が中心で、机に広げやすい構成のため、短時間でも取り組めます。
1冊やりきれば、自然と「そろばんが動く実感」が得られるでしょう。
次の章では、元気そろばん教室の先生による解説動画を参考に、珠の動かし方やつまずきやすいポイントを確認しながら、よりスムーズに学びを進める方法をご紹介します。
元気そろばん教室の先生による解説動画も参考に
元気そろばん教室の やすよ先生 のYouTubeでは、佐藤出版のそろばんドリル0を実際に使いながら、そろばんの基本動作を大人にも分かりやすく解説しています。
珠の動かし方や、初歩でつまずきやすいポイントが丁寧に紹介されているため、ドリルの内容をより深く理解する助けになります。
教材の雰囲気や、どんなステップで練習を進めるのかを具体的に知ることができるので、ドリルと併用すると学びの効率がぐっと上がるのが魅力です。

そろばんが久しぶりの方でも、動画 → ドリル の順に進めれば、初歩のつまずきを避けながらスムーズに理解を深められますよ。
“まずは一緒に、珠を動かす感覚を取り戻してみませんか?”
詳しいレビューは別記事でも紹介しています
佐藤出版のそろばんドリル各冊の内容や、
「どの順番で進めると大人は挫折しにくいか?」
といった細かいポイントは、以下の記事で詳しく紹介しています。
👉 佐藤出版の「そろばんドリル」シリーズで始める独学そろばん入門
https://50soroban.online/abacus-drillseries/
それでは次に、このドリルをどんな手順で進めると効果的なのか、具体的に見ていきましょう。
この1冊だけで独学が成立する理由|まずは3つのポイント
佐藤出版「そろばんドリル0(スタート)」は、内容こそシンプルに見えますが、大人が“自分ひとりで”学び進められる仕組みが丁寧に組み込まれています。
とくに次の3つのポイントが、独学を成功させやすくします。
- ステップが細かく、迷わず進める構成
- 動きのイメージがつかみやすい図解
- 大人でも続けやすい分量とリズム
① 細かなステップで迷わず進める
そろばんは、つまずいたまま先に進むと理解が追いつかず、途中で手が止まってしまいがちです。
このドリルは、1つの動作・1つの考え方を小さな単位に分けて示してくれるため、独学でも「どこが分からないのか」を見失いません。
こうした構成が、忙しい大人の学び直しをしっかり支えてくれます。
② 玉の動きが理解しやすい図解つき
そろばんの指づかいや玉の動きは、言葉だけだとどうしてもイメージしにくい部分があります。
本書では、「ここに指を置き、こう動かす」という流れが一目で分かる図解が豊富で、直感的に理解できます。
特に大人が最初につまずきやすい
- 繰り上がり(五珠を使う場面)
- 繰り下がり(四つ戻す操作)
といった動きも、紙面の図を見るだけで「あ、こういうことか」と腑に落ちやすくなっています。
③ 大人でも続けやすい分量とリズム
学び直しにおいて最大の壁は「続けられるかどうか」です。
このドリルは、負担にならない練習量が絶妙で、“ちょっとやって終われる” スモールステップが積み重なる構成になっています。
この「無理なく続けられる優しさ」は、大人の独学にとって何より大きな味方です。
内容は「2桁の足し算・引き算」までとシンプルですが、
“理解 → 手を動かす → できた” が自然に積み上がる作りになっているため、独学でも迷いなく学べる1冊です。
基礎を身につけるのに必要なのはこの1冊とそろばんだけ。では、家にあるそろばんでも本当に練習は十分できるのでしょうか?
家にあるそろばんで十分?よくある質問点について
そろばんを始めたいと思ったとき、多くの方が気になるのが「家にある古いそろばんでも使えるの?」 という点です。
まずは、順に疑問を解消していきます。
- Q子どもの頃のそろばんでも練習できますか?
- A
結論としては、使い古しでもまったく問題ありません。
昔使っていたそろばんや、お子さんが学校で使っていたものなど、壊れていなければ十分に練習できます。- 基本の足し算・引き算やかけ算・わり算にも対応
- 指使いの感覚を思い出すにはちょうど良い
- 新しく買わなくても“まずは試す”ことができる
- Q一部が壊れている場合はどうしたら良い?
- A
そろばんが傷んでいても、すぐに買い替える必要はありません。
専門の修理会社で、珠の交換やガタつきの調整ができる場合があります。修理費用や期間を考えると、まずは1,000〜2,000円ほどの安価なそろばんに買い替えるほうが手軽というケースも多いです。
- 珠が外れやすい
- フレームがガタガタする
といった不具合がある場合は、安価なそろばんで十分スタートできます。
継続していきたい方には、23桁の国内メーカーそろばん(約4,000円前後)をおすすめします。精度が高く長持ちするので、結果的に経済的です。
- Q新品のほうが良い?木製が良い?
- A
最初は新品にこだわる必要はありません。
とはいえ、大人の学び直しでは“木製のそろばん”が手触り・音ともに集中しやすく、練習の質を高めてくれるというメリットがあります。
「まずはあるもので始める → 続けたくなったら木製にステップアップ」
こんな流れが無理なく続けるコツです。

私はおおぞらパスで手に入れた15桁のツゲの木で出来たそろばんを使っています。そろばんの音や感触も気に入っています。3級までは15桁のそろばんで学べますよ。
これで必要な準備は整いました。次は、独学でも無理なく続けられる1日の練習イメージを見てみましょう。
実際の1日の練習イメージ(時間ではなく“量”で決めるスタイル)
そろばんの練習は、○分と時間を決めなくても大丈夫です。
大切なのは「今日の分量をゆるく決めて、淡々と取り組むこと」。自分の生活リズムに沿ったやり方のほうが、大人は圧倒的に続けやすくなります。
まずは“1ページだけ”やってみる
- 忙しい日でも負担にならない
- 数分で終わるので、達成感が毎日積み重なる
調子の良い日はそのまま数ページ進めてOK
- 経験のある方や、リズムがつかめてきた人向け
- 「今日は気持ちよく進められる」という日は一気に進めると爽快感がある
- 逆に疲れている日は“1ページだけ”で十分
1冊をやり切ったら、また最初から解く
- 基礎を固めたい大人世代にとても効果的
- 同じ問題でも「前よりスムーズ」「ミスが減った」など成長を実感しやすい
- 教材は“繰り返すほど身につく”という安心感がある
私がそろばん練習を続けられたコツ
私は、そろばんはなるべく午前中にやると決めていたのだけは守りました。
朝のほうが頭がすっきりしていて、気持ちよく取り組めたからです。
この“やる時間帯だけ決める”という小さなルールが、思った以上に効果的でした。
続けているうちに、歯を磨くのと同じように 「やらないと落ち着かない」 という感覚が自然と身につき、無理なく習慣化できました。

老眼で文字を追うのが夜は辛いので、洗濯機を回してる間など短い時間での朝活は私に合ってます。
無理のないペースを見つけられれば、そろばんは驚くほど長く続きます。
次の章では、そろばんドリルで学ぶメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
そろばんドリルで学ぶメリット・デメリット
そろばん学習を始めるとき、多くの人がまず手に取るのがドリル教材です。
とくに大人の学び直しでは、「自分のペースで進められる」「短時間で取り組める」といった理由から相性が良い学習法と言えます。
ここでは、実際に取り組んで感じた良い点・気をつけたい点を整理しました。
そろばんドリルのメリット
そろばんドリルのデメリット
そろばんドリルは、基礎固めから日々の習慣づくりまで、幅広く役立つ学習ツールです。
一方で、苦手の把握やスピード練習など、ドリルだけでは補いきれない部分もあります。
ご自身の学習スタイルに合わせて、必要に応じてプリントやオンライン教材を組み合わせると、より効率よく伸ばすことができます。
独学が続かない人のための“次の一歩”
ドリルだけの独学に不安がある方には、アナログとデジタルを組み合わせた『おおぞらパス』がおすすめです。

私も30年以上ぶりに、ほぼ忘れていたそろばんの学び直しを始めました。9級の基礎から3級のテキストまで、5か月かけてやり切ることができました。
詳しくはこちら
大人も夢中!アナログとデジタルで学ぶ『おおぞらパス』のそろばん教室
このように、ドリルとおおぞらパスを組み合わせることで、大人でも無理なくそろばん学習を続けられます。
次の章では、ここまでの内容を振り返り、学び直しを続けるためのまとめに進みます。
まとめ
大人になってからのそろばん学び直しは、最初は少し不安に感じるかもしれません。
1冊のそろばんドリル0ドリル+家にあるそろばん、必要に応じたデジタル教材や動画サポートを組み合わせれば、無理なく始められます。
まずは1ページだけ手を動かすことから始めてみましょう。小さな一歩が、大人でも無理なくそろばん力を取り戻す鍵です。
